コテージの快適さをわが家でも再現。仕事師たちの掃除術とは?
「お部屋が快適で気持ちが良かったです」
チェックアウトの際にしばしばいただく言葉です。
この「快適」を保つため、どんな裏方がどんな作業をしているのか、
きょうはちょっとご紹介したいと思います。
宿泊したコテージのお部屋の快適さが、わが家に帰ってもそのままあれば・・・
限られた時間で効率よく掃除する習慣は、どうやって生み出されたものなのでしょうか。
■宿泊するお部屋は清潔でなければならない。
10棟あるコテージの掃除は、還暦を優に過ぎたシルバーさん達におまかせしています。
女性は少数、男性の方が多いですが、皆さん本当に元気!
通常は2人でペアを組み、1日の流れに沿って作業を進めていきますが、
皆さんに共通するのは、
「お部屋は必ず元の状態に戻して掃除を終わらせる」
「チェックイン時間までに必ず仕上げる」
という、「確かなプロ意識」。
そして、絶対に仕事に穴を開けることはありません。
ペアを組んでの掃除の所要時間は、コテージ1棟につき約60分。
「元の状態」といっても、ただ掃除をするだけではなく、
不足品、破損、汚れだけでなく、電気やリモコンのチェックもあります。
掃除の他に、これらのチェックも重要なポイントのため、
掃除スケジュールの中にはすでに自動的に組み込まれています。
家族や友達と過ごす「時間」や「空間」を、掃除というおもてなしでお迎えする。
これと全く同じ意味合いの記事を、先日ヤフーニュースで見つけました。
(以下抜粋)
【新幹線清掃 ハーバード経営大学院の必修教材に
JR東グループ会社テッセイ 「奇跡の7分間」と話題】
JR東の新幹線は、折り返しの東京駅で12分間停車するが、
乗客の乗降時間を除くと、清掃に充てられるのは7分間。
この間に従業員はテーブルや床、トイレの清掃、忘れ物の確保、
座席の方向転換などの作業を終える。
テキパキと作業する姿を米CNNなどが取り上げ、海外でも話題になった。
(ここまで)
■お部屋を再び元の状態に戻す仕事師たち
真夏は熱中症にならないよう、真冬はかじかむ手足を温めながらの作業。
夏のコテージの掃除も一般家庭と同じく、エアコンで室温を下げても汗だくに。
反対に冬は水道の凍結に注意しながら、寒さの中での掃除になります。
掃除は上から下へ、ロフトから1階へと進め、
キッチンやユニットバスの水回り担当と、リビングダイニング担当に分かれて、
自分の分担をこなします。
ユニフォームのエプロンにガムテープを貼り付け、
手で取りにくいゴミをペタペタ。
ポケットに入れた歯ブラシですき間のゴミも逃さない。
手先の器用な人にはちょっとした修繕もお願い。
力持ちの人には重い物を運ぶのをお願い。
女性ならではの視点での気付きに助けられることも。
時にはお部屋ごとひっくり返ったかと思ってしまうほど、
びっくりするような状況に出会うこともありますが、
何かひとつでも欠けている内は、
「終わりました」の報告はありません。
お客様が10時にチェックアウトした日に、
また新しいお客様がチェックインするような「入替え日」には、
チェックイン時間の午後3時を目標に時間との戦いです。
間もなく掃除が終わる頃を見計らって、
フロントのスタッフが予約のBBQコンロやお鍋のセットをお部屋に運び、
TVの音量やエアコンの設定温度をチェックして完了。
他にもワックスがけや補修など、年間スケジュールを元に定期的にメンテナンスをし、
築20年を過ぎたコテージを維持管理しています。
「どうやってお掃除されているのですか?見習いたいです」
そんなお客様の声をいただくたび、スタッフ全員で回覧し目を通してもらいます。
「自分の家よりちょっと丁寧に掃除をしているだけじゃが~(だけだよ)」⇒岡山弁
ちょっぴり照れくさそうに回覧を読む表情は、至って謙虚な皆さん。
トマト、スイカ、ゴーヤ、柿、栗・・・
わが家の畑で採れたと言っては、季節の野菜を持ってきてくれる。
お孫さんの成長を何より楽しみにしている普通の人達が、
ここへ来るとプロの顔になる。
再び元の状態のお部屋に戻す仕事師たちに支えられ、
三保高原のコテージは、風でゆっくり回る風車と共に、静かにたたずんでいるのです。
■宿泊した人の感想は?「お客様の声」を見てみる
⇒ http://romanzelog.info/koe/item20/
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