岡山県民が愛するサワラが告げる、瀬戸内の春
■岡山県民のサワラ愛
瀬戸内海で春を告げる魚といえばサワラ。
字も魚編に春と書き、岡山県南エリアでは特に、刺し身といえばサワラというほど、
県民に愛されている魚です。
回遊魚のため旬は地域によって異なり、産卵後の夏場を除いてほぼ通年、おいしく食べられるサワラ。
岡山の旬は春。
水温が15℃以上になる5月頃にかけて、産卵のために瀬戸内海にたくさん押し寄せてきていたことに由来しています。
現在では瀬戸内で獲れるサワラが減少し、漁獲規制で4月下旬から6月中旬頃しか、
サワラを獲ってはいけないそうです。
岡山以外だと和歌山では桜の季節の「桜サワラ」、
関東などでは12月から2月にかけて、身が締まって脂がのった「寒サワラ」など、
回遊する先々で味わうことができます。
東京出身の私は、実家の食卓にサワラが乗った記憶がほとんどありません。
ましてやサワラの刺身なんて。
結婚後に岡山に来て初めて岡山県民の「サワラ愛」を知り、
その上品でまろやか~な美味しさに感動しました。
サワラの刺身は口の中でとろけるやさしい味わいで、お酒にもピッタリ。
ぶりの刺身とよく似た肌色をしています。
新鮮なものをいただくと、やみつきになります。
足が早いサワラを新鮮なうちに刺身で味わえるのは、
瀬戸内に面した岡山県民の特権ですね~。
塩焼きは身がふっくらと焼き上がり、味噌焼きにしてもほくほくしてご飯が進みます。
他にもタタキや煮物、サワラ茶漬けなど食べ方も多彩。
岡山を代表する郷土料理のばら寿司には、
エビ、いくら、穴子、レンコン、椎茸、絹さやなどの中心に、酢でしめたサワラの刺身が主役。
まさにサワラがなければ生まれなかった、岡山の伝統料理です。
■栄養も優秀選手のサワラ
おいしさはもとより、栄養も優秀選手のサワラ。
タンパク質や鉄分、ビタミンB2、カリウムなどのほか、
頭の働きを良くするDHA、高コレステロールを改善するEPAなどの栄養素が豊富。
一見すると白身魚のようですが、実は赤身魚。
まろやかな食感とは逆に、気性の荒い魚だそうです。
出世魚で、サゴシ(40~50cm)、ヤナギサワラ(60~80cm)、サワラ(1m以上)と変化し、
サバやイワシを主食にしています。
【おいしいサワラの見分け方】
おいしいサワラの見分け方は、皮の部分が瑞々しく張りがあり、色が鮮やかなもの。
身の部分は透明感があって弾力があるものを選んで下さい。
【おいしいサワラを食べられる店】
新鮮なサワラを食べられるお店はここ!
https://www.okayama-kanko.jp/feature/okayama-gourmet/01
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