桃太郎と岡山城だけじゃない、まだ光が当たっていない岡山を探して

momotarou

新しい1年がスタートしました。
今年もお役立ち情報などを中心にブログを更新していきますので、
どうぞお付き合い下さいね。

■行って見て終わり、の観光ではなく

「観光でどこかオススメのところってないですか?」

宿泊後に尋ねられる中で、最も多いのがこの質問です。

テニスやゴルフ、サーキットでのイベント参加や帰省など、
宿泊の目的が観光以外の方より、
あちこち観光したい方から聞かれることが多いようです。

そんな時にする観光案内といえば、たいていお決まりのパターンが多く、
近隣のテーマパーク「ドイツの森」や備前焼体験、岡山城などをご紹介。
観光マップもお渡しして・・・

今やスマートフォンで観光スポットのアクセスやクチコミまで入念にチェックし、
そこへ行く前から皆さん何でもよく知ってらっしゃいます。

それはそれで観光なのですが、もっと掘り起こして踏み込んだら、
岡山がもっとおもしろくなるんじゃないか。

観光スポットへ「行って見て終わり」ではなく、
観光客がふれる機会のない地域の人々の暮らしそのものが、観光資源になるんじゃないか。

住民にとっては当たり前の暮らしや伝統、文化などが、
観光客にとっては新鮮な驚きだったり発見だったりするんじゃないか。

「岡山のどこそこへいついつ行ったら、これこれができる」

地域が連携してそんな提案を観光客にしていくことで、
国内外からもっとたくさんの人を呼ぶことができ、地域が活性化していくんじゃないか。

・・・・
そんな観光ワークショプと講演会に、先日参加してきました。

KONICA MINOLTA DIGITAL CAMERA

KONICA MINOLTA DIGITAL CAMERA

■地域を体験して楽しむ

「短命県体験ツアー 青森県がお前をKILL」

送られてきた講師紹介の中の、このツアーのネーミングにまず惹き込まれました(笑)。

「たびすけ合同会社」代表などを務める西谷雷佐(にしや らいすけ)さんは、
「青森のファン、東北のファンを作る会社です」と自己紹介されました。
地元・青森を愛してやまない「青森Lovers」のひとり。

「ありそうでなかったユニークなツアー」を企画運営し、
全国の自治体や教育期間などで講演活動も行い、
大好きな青森の魅力を発信して、
「オール東北」で観光推進と地域活性化に取り組んでいらっしゃいます。

「お前をKILL」ツアーとやらは一体何?
どんなすごいことが起こるツアーなの??・・・と思いますよね。

内容は、「青森のダメダメを全部体験するツアー」で、
短命県と言われる所以の酒や塩分を、飲み食いしてたっぷり摂る・・・だけ。

朝9時に弘前駅集合。
朝から酒蔵でいきなり泥酔させ、
ラーメン屋を2件もはしご。
塩分過多になるようお汁は「完汁」必須。
漬物には醤油をかけて食べる。(⇒東北の人はこれ、ありがちです)
ほろ酔いになったところで旅館で昼寝。
起きると枕元には再び日本酒の一升瓶が。
そこには太宰治の「人間失格」の単行本を添えて。※
(※太宰治は青森県津軽地方出身の作家。「走れメロス」が有名ですね)

よくよく聞くと、ただ飲み食いして歩いているだけですよね。
しかもとってもからだに良くない・・・(笑)
でもこのツアー、大人気だったそうです。

他にも、「津軽ひろさき雪かき検定」
「マタギと歩く冬の白神山地かんじきトレッキング」
「ねぷた撤収作業体験ツアー」
「津軽美人スナック巡り」などなど。

どんなツアーだろう・・・と思わせるものばかり。
でも内容は「え、それだけ?」というほど、どれもシンプル。
そのシンプルさが逆に、ウケているようです。

その地域の人達の暮らしぶりそのものが観光資源になるという発想に、
年々凝り固まっていく頭が、ふわ~っとなってくるような、
そんな晴れ晴れとした(?)感覚でした。

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■岡山Loversも負けていられない

ワークショップでは、そんな地域掘り起こしツアーを、
ここ岡山を素材にして試しに企画してみました。

瀬戸内市、赤磐市、和気町の2市1町から、多方面の観光関連事業者が参加。
6~7人のグループに分かれ、ターゲットを決め、1泊2日のツアーを企画。

どこに行くのか? 誰と行くのか? 何をするのか?
その価値や物語は?

私が参加したグループは市や観光協会職員、酒造会社の経営者、
特産物研究会の方などなど。

ターゲットは、
「ダイエットしたいけどできない女性達」

ツアーは「2日間でマイナス2kgを目指す旅してダイエット」

・・・・
「赤磐市の熊山登山でマイナス500gぐらいいけますね」

「山頂で地元産の食材を使った幕の内弁当を食べるとか」(⇒元も子もない)

「登山だからおにぎりぐらいの方が・・・一応ダイエットツアーですし」

「片鉄ロマン街道のサイクリングは一往復したら1kgぐらい減るかなあ」(⇒片道約34km)

「女子だから、やっぱり食べるお楽しみもないとねえ。
赤磐でぶどう狩りして酒蔵も行くとか」(⇒どうしても食べる方へいく)

「意外とカロリー高いですよ。せっかく1kg減ったのに戻っちゃいますよ」

「ああ~、戻っちゃったか~・・・こりゃ困ったな~」

職種は様々、知恵を出し合ってあーだこーだと、抱腹絶倒のワークショップでした。
爆笑の中にも、地域の新たな魅力を発見したのは意外な驚きでした。

他のグループの発表も実に多彩で、
瀬戸内市長船町の刀剣ツアー
特産の果物 和気ヤクルト工場見学
城山公園 熊山遺跡でのタイムスリップさながらの戦闘ゲームなどなど。

日頃の業務を離れ、皆さんアイデアの出ること出ること。
身近過ぎてわからなかった自分の地域の魅力を形にして発信していくため、
これから連携していく予定です。

「観光」とは、「国の光を見ること」だそうです。
これからは、まだ光が当たっていないところを見つけていきたいですね。
岡山Loversの一人として。

・・・・・
ちなみに、「2日間でマイナス2kgを目指す旅してダイエット」ツアーは、
とても大々的に発信できるシロモノではないので、
もっと勉強したいと思います・・・

■青森に行ってみたくなる西谷さんの「たびすけ」HPはこちら
⇒ http://www.tabisuke-hirosaki.jp/


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